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2020年3月31日強い信念をもって目標を定めて進む 小嶋 裕さん【ニュースレターVol.16】

2017年オークランド大会オリエンテーリングにおいて銅メダルを獲得された小嶋 裕さん(1931年生まれ)。競技歴50年の想いを伺いました。
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スプリント
フォレスト

強い信念をもって目標を定めて進む 小嶋 裕さん

オリエンテーリングを始められたきっかけは?

学生時代はフェンシングの選手でした。当時日本にはオリエンテーリングというスポーツはありませんでした。日本に入ってきたのは1966年頃で、私は日本に入ってきて間もないオリエンテーリングに出会ったのです。百貨店でオリエンテーリング用のコンパスが販売されていて、オリエンテーリング競技について店員に説明を聞いたのが始まりでした。
その当時は国も、国民の体力作り運動の一環として、オリエンテーリングを取り上げていました。日本全国にオリエンテーリングを普及するため、各地にパーマネントコース(常設の標識を設置しいつでも回れるコース)が作られ、 私は休みの日毎に、コースのある最寄りの店に売っている地図を買って、各地のパーマネントコースを歩いて回るということにも熱中していました。

WMGをはじめ、海外の大会にも参加されています

夏や冬の休暇を利用してAPOC(アジア太平洋選手権大会)などに出ていたのですが、定年後、WMOC(世界マスターズ選手権大会)に出るようになりました。WMGは2013年のトリノ大会から参加しました。当時は80歳代クラスでした。その次の2017年のオークランド大会も参加しM85歳代の部で銅メダルを獲得しました。
WMGには、年代にかかわらず、みんなで世界の大会に参加しようという理念があり、5才刻みで競技を年代別にクラス分けして運営され、年をとってもスポーツを競い楽しめる素晴らしい大会です。オリエンテーリングは山地でも,また都市部の公園などでもできるし、年代ごとにコースを設定して、距離も長くも、短くもできてWMGにはピッタリなのです。世界最高のレベルでなくてもスポーツを好きな人が自分の体力・能力にあったレースができるのです。
海外においては世界最大規模のオリエンテーリング大会と言われるスウェーデンの「オーリンゲン大会」をはじめ多くの国際大会があり、北欧などではメジャーなスポーツです。私と同年代の高齢の方も多く大会に参加されます。日本でももっと生涯スポーツとして盛んになればうれしいですね。

オリエンテーリングの魅力とは

オリエンテーリングはコンパスの示す方向へ一目散に進むのですが、その間に如何に多くの間違った思い込みや、判断のミスが割り込んでくることか。これを柔軟な頭で正確に取捨選択して、その上での強い信念を持って素早く突き進まねばならない。目標を定めて進む、それこそがオリエンテーリングの定義であり、魅力だと思います。そして、このことは、強い意思を持って生きていく上のすべての行動に通じることだと考えています。
「地図を作るための調査が大変なんですよ!」と小嶋さん。
市販の地図より詳細なものを作るため、小道や沢や岩の位置までチェック。フォレストのコースとなると下見は3~4か月かかるそう。
「地図を作るための調査が大変なんですよ!」と小嶋さん。
市販の地図より詳細なものを作るため、小道や沢や岩の位置までチェック。フォレストのコースとなると下見は3~4か月かかるそう。

WMG2021関西には参加されますか

私はトリノではM80クラスに参加、次のオークランドではM85クラス、そしてWMG 2021関西に参加するとM90クラスと、丁度5歳刻みの高齢者クラスにすべて上手く参加できることになります。
M90クラスに出るとなると、関東で最高齢のレジェンド競技者と言われている高橋さんと関西の競技者で最高齢の私の二人が、今までの大会ではなかった日本人では初めての90歳代出場となります。高橋さんとは「一緒にWMGのM90クラスに出よう」と話し合っています。よく周りから「メダルは確実ですね」と言われますが、海外からこのクラスに何人の選手が参加してくれるか分かりませんし、規定の時間内にすべての標識(コントロール)を間違うことなくチェックしなければ失格になります。スプリント競技とフォレスト競技、この大会のすべての競技を、まずは時間内に間違いなく完走することを目標として進みます。
高橋さん(右)との写真
最高齢競技者同士で
高橋さん(右)との写真
最高齢競技者同士で